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【動画音声書き起こし】ウラジーミル・バベンコ氏記者会見質疑(2011年10月12日)

公開日: : テープ起こし ,

 縁あって、ちょっと書き起こしに携わらせていただきました。チェルノブイリ原発事故による放射能汚染の研究をされている民間研究所ベルラド放射能安全研究所(ベラルーシ)の副所長、ウラジーミル・バベンコ氏の2011年10月12日の記者会見です。前半はバベンコ氏の会見で、後半の質疑を抜粋しています。

 通訳をされている辰巳雅子さんの著書等の詳細はこちらからどうぞ→『自分と子どもを放射能から守るには』著者 ウラジーミル・バベンコ氏来日 講演会のお知らせ(世界文化社)


○質問 子供にも放射能測定の教育をしているということですが、放射能、特に食品の測定というと大変難しいイメージがあります。子供にもできるものなのでしょうか。
○バベンコ 食品の放射能の測定はそんなに難しいことではありません。例えば子供に教えるということですが、そういうことを知っている専門家が子供にちゃんと教えることが大事です。ちゃんと教えれば子供は大体1週間ぐらいで測定ができるようになります。

○質問 日本では、放射性のセシウムは人体には余り影響を与えないという学者の意見もあります。バベンコさんはどのようにお考えになっていますか。
○バベンコ 人体は放射能の影響を受けるものです。ルビジウムですとかラジウムといった天然の放射線があります。しかし、人体の中でもしセシウムというものが発見されましたら、それはやはり天然のものではなく、明らかに原発事故から放出されたセシウムだと考えられます。例えばチェルノブイリの事故ですとか福島第一原発の事故などが影響して、人体の中で見つかったということになります。
 セシウムというものは、半減期が30年ほどあります。そしてそのセシウムが人体の中で見つかった、例えば体重1キロ当たり20ベクレルのセシウムがあったと測定の結果で出たとします。もしその人が体重50キロだったとすると、その人の体の中には1000ベクレルのセシウムがあるということになります。
 1000ベクレルということは、約1秒間にセシウムが、いわゆる放射線を発するということになります。1秒間に1000回放射線を発する放射線物質であるセシウムが人体に影響を与えないということはあり得ません。
 ほかにも、ヨーロッパ放射線リスクコミッションという機関があるのですが、2003年にヨーロッパ各国の専門家が協議した結果、放射能が人体にあることは、非常に大きな影響を与えると発表しました。
 セシウムが人体に影響を与えないということは、その人の中にセシウムがないときだけです。

○質問 ベラルーシの学者で、バンダジェフスキーさんという方がおられたと思います。彼はセシウムの影響について詳細に調査していると思います。彼の調査結果について、今の時点でどのように評価なさっていますか。
○バベンコ 私はバンダジェイフスキー氏のそのセシウムの影響についての調査結果は大変信用できるものだと思っております。バンダジェイフスキー氏は、子供にとって、体重1キロ当たり50ベクレル以上の放射線量は危険であると発表しています。私はそれを信用しています。

○質問 チェルノブイリの場合、汚染地域の子供に対して、人体への測定をしていた。この汚染地域というのは4つのゾーンのうちのどのゾーンを示しているのでしょうか。
○バベンコ いわゆる汚染地域について、4つのゾーンがあるというお話ですが、その4つのゾーンについての区分けがありますよね。何キュリー以上だと何々の地域であるといった、そのような4つの分けている分け方について、ベルラド研究所は反対しています。
 どうしてそのように、4つのゾーンに区分けすることにベルラド研究所が反対しているのかといいますと、土壌がより多く汚染されているからといって、そこで必ずしも非常に汚染された野菜や農作物ができるとは限らないからです。現在、我々は食品の測定データを集めまして、そのような結果を得ています。つまり、必ずしも比例するものではない。そのような、ここが大変高度な汚染地域だと言われているところでつくられた食品も、必ずしも高い汚染をしている食品が必ずできるとは限らないからです。
 私たちは、例えば100カ所のいろいろなレベルの汚染地域でとれた食品について測定を行ってきましたが、高い汚染地域だから必ず高いところ、低い汚染地域だから安全な食品・農作物がとれるといった、そのような直接的な関係が認められませんでした。
 このような結果、経験がありますので、我々はどこが高い汚染地域だからそこの子供だけを調べろといったようなことはしていません。いろいろなタイプのいろいろなレベルの汚染地域で子供たちを測定しています。

○質問 専門家として今、福島の現状をどのように認識していらっしゃるのか、ご見解をお伺いします。
○バベンコ 今の福島の状況に、福島第一原発の事故の状況なのですが、残念ながら余り情報がありません。情報を私自身も余り持っておりません。ですから、大体こういうことではないかと予測することはできるのですが、日本の皆様に対して言いたいことは、まずパニックにならないこと。できるだけ正しい情報をたくさん集める。そしてその後、対策をよく考える、熟慮する、そして次の一歩を踏み出すということです。

○質問 チェルノブイリの事故あるいは福島の事故といった大きな事故があると、原子力をこれからどう扱っていくかという非常に大きな問題に直面すると思います。チェルノブイリでの経験やベラルーシでの経験を踏まえて、原子力という科学技術をエネルギー源として使うことを、これから我々はどう考えていくべきか。人間が生み出した科学技術であるから人間が制御できると考えて、制御できる仕組みをどんどん高めていくべきだとお考えでしょうか。それともこういった大きな事故が起こることを見ると、この原子力というものは、やはりこれから使うのを控えて、ほかのエネルギー源に頼るべきだとお考えでしょうか。
○バベンコ まず初めに私は原子力発電所側の人間ではありません。しかしながら、日本という大国がどれほどのエネルギーを常に必要としているのかを想像しますと、やはり原子力からほかのエネルギー供給をする方向に転換していくほうがよいと思います。どうしてかというと、やはり国の発展のためにはエネルギーが必要であり、日本はエネルギーをたくさん必要としています。エネルギーを供給していくためにも、ほかの方法を考え、そちらに移行していくほうがいいと思います。エネルギーがないからといって、それをどんどん省略していこうとは考えずに、今使っているエネルギー量を減らすことなく、今の状態をできるだけ維持する方向に進んでいくほうがいいと思います。

○質問 日本のある学者によると、東電の福島原発の事故によって、広島原爆の20数個分の放射能が飛び出したといわれています。チェルノブイリの事故は、広島原爆に換算するとどのぐらいの規模になりますか。
○バベンコ 私はチェルノブイリの原発事故により、広島原爆の何個分の放射能が放出されたのかは正確に知りません。私は原爆については、こう思っています。原爆は非常に恐ろしいものです。なぜかというと、大勢の人が亡くなってしまうからです。しかし原爆で問題なのは外側、つまり外部被曝、体の外側に対する被曝、あるいは場所、原爆が落ちた場所が非常に危ないということです。その場所から避難するということが大事だと思っています。しかしチェルノブイリ原発事故の場合は、外部被曝よりも体内の、内部被曝のほうがより大きな問題となっています。人々はベラルーシという放射能汚染地域に今も住み続けていて、そこでとれる食べ物を常に食べています。また、呼吸によっても内部被曝をしてしまいますし、そこの場所に長い間住んで、生きて、食べ続けることによって、内部被曝がどんどんと大きな問題となっていってしまいます。そこが原爆とチェルノブイリ原発との違いかと思います。

○質問 チェルノブイリは放射能汚染によって、人体に影響が出て大変なことになりましたが、日本でも、本当に人体に影響して、今後、原子力事故による病気が多発すると思っておられますか。
○バベンコ チェルノブイリ原発事故が起きた後、たくさんの病人の数がふえました。しかし公式には、甲状腺病の患者がふえたということしか認められておりません。
 日本で全く同じような、チェルノブイリ原発事故で起きたのと同じ影響が日本でも始まるのかといいますと、絶対にそうだとは言い切れないと思っています。
 どうしてかといいますと、ベラルーシは風土病として常にヨウ素が足りていませんでした。つまり、ヨウ素欠乏症です。そのような風土病がありまして、ベラルーシ人には常にヨウ素が不足していたのです。私が学校に通っていたときに、学校でヨウ素剤が配られて、みんなで飲んだことがあります。
 チェルノブイリ原発事故の事故が起きた後、すぐに住民にヨウ素剤を配ることをしませんでした。その結果、甲状腺に非常に速い速度で放射性ヨウ素が蓄積してしまいました。
 しかし、日本人の食生活はベラルーシ人の食生活とは大きく異なっています。日本の食生活の中では海産物がよく食べられています。海産物にはたくさんのヨウ素が含まれています。
 そのような食生活の違いがありますので、日本で甲状腺に関係する病気がふえるとは余り予測していません。そのことを願っております。そして、ほかの甲状腺以外の病気についても、日本で大勢の人が病気にならないことを希望しております。しかし、あらかじめ言っておかないといけないのは、これは医療についての問題であり、自分は医療従事者ではない、要するに専門が違います。ですから、医療に関する問題についてははっきりとお答えすることができません。

○質問 いただいている資料の中で、ベラルーシと日本の食品の暫定基準値という表があります。それを見る限り、日本とベラルーシでは、セシウム摂取可能な基準値が、例えば水でしたら20倍の差があるわけですが、この日本の基準についてはどのようにごらんになられますか。また、ベラルーシは非常に細かく品目別に規制値が定められているわけですが、その理由はどのあたりにあるのでしょうか。また、この基準はベラルーシではきちんと守られていたのでしょうか。また、仮に日本が、ベラルーシに比べてやや高い基準値で現在規制されているわけですが、こういうことを続けた場合、将来的に健康への被害が生じる可能性があるとお考えでしょうか。
○バベンコ まずベラルーシの食品に関する暫定基準値です。今までに何回か改定されております。事故が起きてすぐの基準値、92年にも改定されましたし、何回かの改定を経て、現在は99年度に改定されてからは、変更がありません。ですので、今でもその基準値を使用しています。
 このように細かく制定されているのですが、それはまず、人によって、たくさん食べる食品、余りたくさん食べない食品があります。そして、平均ですが、大体のベラルーシ人が、この食品はたくさん食べる、この食品は余り食べないということから計算してこの基準値を定めました。そしてその結果、平均ですが、最終的には1ミリシーベルト以下の被曝になるようにと計算されて、このような数値が定められています。
 しかしながら、ベラルーシの国内でも、乾燥キノコなどについては、都会に住んでいる人は余り乾燥キノコを食べません。しかし、田舎に住んでいる人は、自分の住んでいるところの近くにたくさんのキノコが生えていますから、たくさんとって乾燥させて保存食にしてたくさん食べています。ですから、都会の人は少ししか食べないけど、田舎の人はたくさん食べるというように、住んでいる地域によっても摂取する量というのは、実をいうと大きな差があるのです。
 このような基準値が決められているのですが、その裏には、やはりベラルーシの経済のため、あるいは政治のためといったような裏の側面も実は含まれています。
 例えばベラルーシの基準値ですが、子供が対象であることを表示している食品については、1キログラム当たり37ベクレルが基準値となっていますが、私の考えでは、37ベクレルでも子供にそのような食品を与えるのはいけないと思います。非常に体に悪いです。
 子供に与える食品については、できるだけ少なく、要するにゼロのほうがいいと思っています。ですから、日本の基準値を見たとき、私は驚きましたし、どうしてこのような数字が基準として決められたのか、全く理解することができません。
 例えば飲料水が1リットル当たり200ベクレルという基準値に日本ではなっています。
 例えば飲み水を検査してみて1リットル当たり150ベクレルという結果だったとします。そうすると日本の場合ではこの水は飲んでもいいということになりますから、どんどん摂取されていくことになります。
 1日に人間が平均でどれぐらいの水を摂取するのか。例えば2リットルとしましょう。1リットル当たり150ベクレルの水を1日2リットル飲むと、1日に300ベクレルの放射能を摂取してしまったことになります。
 次の日にまた300ベクレル摂取してしまうことになります。
 私は日本の基準値に関しましては、できるだけ早い時期にもっと現実に即した、例えば日本人が何をどれぐらい食べるのか、どれをたくさん食べるのか、どれを少ししか食べないのかというようなことも考慮に入れた、新しい基準値ができることだろうと思っています。
 ベラルーシで食品を扱っている企業では、必ず2回測定をしています。それはまず、企業に入ってくる食料品の原料になる食材の測定。そしてその後、加工などをして、完成した商品に対する測定をしています。2回測定をして、その測定の結果がそのベラルーシが定めた基準値を超えないようにしています。それを必ず守るようにしています。
 それからそのベラルーシの基準値を、まあ厳しいのですが続けていると、結局状況として、ベラルーシ人の体内放射能値は減っていく。要するに効果があるのでしょうかというご質問ですが、このような基準値を今現在守っている状況なのですが、ベルラド研究所が測定した結果、ベラルーシ人の体内を測定しますと、やはり体重1キロ当たり、15ベクレル、25ベクレルといった放射能が検出されています。つまり、そのような基準値、先ほどは厳しいとおっしゃいましたが、それを守っていたとしても、やはりどうしても、人間の体の中に放射能が見つかっているということは、この基準値でも、実はまだ甘いといいますか、よくない、もっと厳しくしないといけなかったのかもしれません。
 また、人体から放射能が検出されるということですが、では具体的にどこから被曝をしているのか、そういった原因を調べるというのはなかなか難しいことです。
 被曝の原因を見つけることは大変なのですが、しかしながら最大の原因というのは、やはり測定をしていないものを食べているというところです。例えば、自分の家の畑、家庭菜園などでつくった野菜を測定しないまま口にする。あるいは川や湖などでとった魚を測定しないまま食べる。森の中で集めてきたキノコやベリー類をそのまま食べるといったことが最大の原因になっています。
 食肉の基準値をどんなに厳しく設定したとしても、ベラルーシの村に住んでいる人たちが、近くの森の中に入っていって、野生のイノシシを撃って食べてしまったとします。野生動物の肉は非常に汚染されていて大変危険です。もちろん測定などはしていません。そのようなものを常に食べていたらどうでしょう。国が食品に対してどんなに厳しい基準値を設けたとしても、結局は被曝をしてしまうということになります。

○質問 「チェルノブイリゾーン」に、5ミリシーベルト年間以上の移住義務ゾーンというのがあります。それから1ミリシーベルト以上の移住権利ゾーンがあります。文部科学省が先ごろ発表した蓄積量、外部被曝の話ですが、移住義務ゾーンに当たる5ミリシーベルト以上というのは福島県を中心に、ざっと地図で見ても100万人以上、現に住んでいます。それから移住権利ゾーンというのは、首都圏、東京の近くもありますし、ほかの群馬や栃木のあたりも入れますと、多分200万人ぐらいは住んでいると思いますが、移住している人間はそのうちの数%です。ほとんど移住していません。そこで汚染を、水で、コンクリートの上を除去したり、土をはいだりしてやっているのです。移住というのは非常にお金もかかるし難しいのですが、移住せずにこのままいた場合に、どういう影響が心配されますか。
○バベンコ ベラルーシの経済状況が非常に悪かった、余りよくないということもありました。チェルノブイリ原発事故が起きた後、本当はもっと多くの人が移住しないといけなかったのです。実際には、あと10万人ぐらいが移住しないといけませんでした。しかし、いわゆる経済状況が悪かったということで、その10万人の人たちは移住することはありませんでした。
 そのようなベラルーシの経済状況と比べますと、日本の経済状況のほうがはるかによいと思います。ですから、何かの対策を打つことが必ずできます。例えば危険と思われる地域からまず人々を避難させ、その後、除染をする、あるいはまた別の、人が住まなくてもいいような、例えば工業地域にしてしまうといった対策をします。それを何年か続けて、その後、またその場所に戻ってくるといった方法もあると思います。
 現在の日本において、第一にしないといけないのは、土壌の測定です。土壌をまず測定してください。測定してその数値がわかれば、この後どうしたらいいのか、おのずから対策方法が見えてくると思います。
 日本の人口密度は高いです。人口密度が高いのですから、そのような地域に住んでいる人たちも当然のことながら多くなってきます。ですから、そのような地域に住むことはやめて、自分たちの故郷を捨ててしまい、別の場所に全員行ってしまおうというようなことはしないほうがいいと思います。できるだけ、自分たちが住んでいた大地に住み続けること。そういった方法がないか、そういう対策を考えてみる必要があります。そのほうが絶対にいいと私は思います。

○質問 1988年にウクライナとベラルーシの平均寿命が73歳あって、2010年時点で55歳になった。10数歳、平均寿命が短くなったとおっしゃる方がいました。これは事実でしょうか。事実だとすれば、放射能の影響があったのでしょうか。
○バベンコ ベラルーシで平均寿命が短くなってしまったというのは事実です。それはやはり、事故の影響によるものだと(思います)。死亡率が出生率を上回っている状態が今も続いています。特に、放射能汚染地域として有名なベラルーシのゴメリ州で、そのような状況が続いています。

○質問 放射性物質の人体に対する影響のことでお伺いします。先ほどのお話の中で、甲状腺異常というのが公には発表されている唯一の影響だというお話でした。それから子供に影響が大きいのはよく知られているところです。こちらの研究所は20年間、子供の測定をしてきたということと、民間の研究所だということで、とても特別な存在だと思います。この研究所だからこそ集めることができたデータや発表できることで、人体にこういう影響があるということを教えていただけることが何かあればぜひお願いします。
○バベンコ ベルラド研究所は、医療機関とも協力関係にあり、一緒に測定を行ったこともあります。
 例えばこのような測定をしたことがあります。ベルラド研究所は子供の人体の放射能の数値を測定しました。医療機関のほうは、子供たちの心電図をとりました。つまり、一人の子供に対して放射能の測定をベルラド研究所がして、その子供の心電図を医療機関がとったということです。
 その結果、わかったことがあります。子供の年齢に関係なく、体重1キロ当たり70ベクレル以上であった子供は血圧が高いという傾向が見られました。
 子供の時から血圧が高いとどうなるでしょうか。それが心臓に悪い影響を与えることは明らかなことです。
 さらにその医療機関が行った調査ですが、いろいろな対策方法をとりまして、その子供に蓄積されていたセシウムの量を減らすことにしました。セシウムの量が減ると、血圧が下がりました。そのような研究結果があります。

○質問 チェルノブイリの現地では、今回の翻訳本の監修者の京都大学の今中さんの話によると、セシウムとストロンチウムが、測定するとほぼ同じベクレル数が測定できたとおっしゃっていました。日本だとつい先日、横浜のマンションで、高い線量のストロンチウムが検出されたという報道がされていました。同じく、そのセシウムと比べると、セシウムがストロンチウムのざっと300倍の高さで、今中さんが飯舘村で測定したときには、ストロンチウムの濃度は、大体セシウムの2000分の1ぐらいだったというお話でした。ストロンチウムは大変測定しにくいと思いますが、ベラルーシでは現在、セシウムに対してどのぐらいの濃度があるのか。
○バベンコ セシウムとストロンチウムの関係についてですが、セシウムが多いとストロンチウムが同じぐらいとか、何倍出るとか、何分の1出るとか、きちんと決まったそのような因果関係は全くありません。セシウムはセシウム、ストロンチウムはストロンチウムです。
 ベルラド研究所の今までの食品測定の結果によりますと、ストロンチウムが多く含まれる食品は穀物です。
 現在ではストロンチウムの測定はそんなに難しいことではありません。ホールボティカウンターでストロンチウムを測定するタイプのものも開発されています。しかし、ストロンチウムを測定するホールボティカウンターを購入するための費用などの予算は、ベラルーシ国家は全く出してくれていません。
 そしてセシウムとストロンチウムの間に、そのような関係はないのです。セシウムとストロンチウムがどこからあらわれるのかはそれぞれ違うからです。
 例えばセシウムはキセノンから生まれる放射性物質です。
 ストロンチウムはクリプトンが崩壊するときに生まれるルビジウムから生まれる放射性物質です。
 このようにいろいろな放射性物質の崩壊を経て生まれてくるセシウムとストロンチウムですが、崩壊の経過が違いますので、セシウムはセシウム、ストロンチウムはストロンチウムとして考えたほうがいいです。ですから、対策方法についても、セシウムはセシウムの対策、ストロンチウムはストロンチウムの対策と、別々に考える必要があります。

○質問 ホールボティカウンターなどでも調べられないと思うのですが、セシウムによるベラルーシの、特に子供たちへの影響は、どういうことが出ているのか。ベラルーシと日本を比べた際に、ストロンチウムに対してはどのような対策をとるべきかということについて教えてください。
○バベンコ ストロンチウムに対する対策ですが、その放射性物質が体内に蓄積しないように、放射能をブロックする対策をまずとる必要があります。
 つまり、ストロンチウムが人体の中に入ってこないようにするために、先にストロンチウムが入ってくる場所自体をふさいでおく、入ってくる場所があいていないような状態にするということが大事です。
 先ほどもお話ししましたが、ストロンチウムの性質とカルシウムの性質は物理的・化学的に大変よく似ています。セシウムはカリウムと大変よく似ています。
 もし、人体の中にカルシウムが不足しているとします。そうしたカルシウム不足の人体には、ストロンチウムが一瞬で蓄積されます。
 ハンガリーで、このようなストロンチウム対策についての研究がされているのですが、興味深いのは、ニワトリの卵の殻を使ったストロンチウム対策です。
 まずニワトリの卵の殻から粉をつくります。卵の殻にはカルシウムが豊富に含まれています。ですから、その卵の殻の粉を摂取することによって、カルシウム不足を補うことができます。そのようにカルシウムが人体の中にたくさん入っているというような状況にしておくと、ストロンチウムが体内に入ってくるのを防ぐことができます。
 この卵の殻の粉を使った方法のほうが、従来のカルシウムサプリを使った方法よりも効果があることがわかりました。このようなストロンチウム対策を考えてみてはいかがでしょうか。

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